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朝日だより

いまさら聞けない?マイナンバーカードってどうなの?(朝日税理士法人だよりVol.213)

2022年12月01日 朝日税理士法人

【 マイナ保険証 】

 2022年10月13日に、政府は現行の紙の健康保険証を2024年秋に廃止し、マイナンバーカードと一体化した「マイナ保険証」に切り替える方針を正式に発表しました。マイナンバーカードの取得は「任意」としつつも、事実上、ほぼ全ての国民がマイナンバーカードを取得することを義務化したととらえてよいでしょう。

 

【 マイナポイント事業 】

 マイナンバーカードとキャッシュレス決済を普及させることを目的に、キャッシュレス決済でチャージ・もしくは支払いをすると、当初は最大5,000円分が還元されるキャンペーンでしたが、新型コロナウイルス感染対策の経済対策第2弾として、マイナンバーカード保有者へ最大2万円分のポイント付与となりました。マイナンバーカードの取得期限も、2022年9月30日までだったものが、2022年12月31日までと3ヶ月延期されています。

 

【 行政サービスのオンライン化を加速 】

 コロナ禍において「デジタル敗戦国」であることが露呈してしまった日本ですが、各省庁間、そして地方自治体と中央との連携や調整がとれない、その要因の多くは行政サービスのオンライン化がうまくいっていなかったことに起因しています。その状況を打開するために、昨年9月に発足したデジタル庁は、様々な取り組みを行っており、マイナンバーカード普及を加速させるための施策として、今回の「マイナ保険証」や「マイナポイント事業」が据えられているといえます。

 

【 マイナンバーカードの展望 】

 今後、マイナンバーカードは、健康保険証やお薬手帳、診察券や、運転免許証、外国人在留カードなどと一体化し、さらにカードの情報がスマートフォンに格納されていくことを予定しています。令和4年10月末時点におけるマイナンバーの取得率は全国で51.1%と発表されており、皆様の中にも、すでにマイナンバーカードを取得されている方もいらっしゃると思います。今回はこのマイナンバーカードと、マイナンバーカードで利用が可能となるマイナポータルついて、基本的なところをおさらいしたいと思います。

 

【 マイナンバーカードとは 】

 マイナンバーカードは、プラスチック製のICチップ付きカードで券面に氏名、住所、生年月日、性別、マイナンバーと本人の顔写真等が表示され、身分証明書として利用できるものとなっています。なお、埋め込まれたICチップ部分には、税や年金などのプライバシー性の高い個人情報は記録されておらず、また、不正に情報を読み出そうとするとICチップが壊れる仕組みになっており、安全性は高いとされています。とはいえ、券面には個人情報が記載されていますので、盗難や紛失による個人情報漏えいのリスクはあり、その取り扱いには注意が必要です。

 

【 マイナポータルでできること 】

 マイナポータルとは、政府が運営するオンラインサービスです。子育てや介護をはじめとする行政手続がワンストップでできたり、行政機関からのお知らせを確認できたりします。このマイナポータルはマイナンバーカードを取得後、スマートフォンなどにダウンロードしたマイナポータルアプリにカードの情報を登録することで利用が可能となります。

 

 たとえばコンビニで住民票などの各種証明書が取得できるようになり、また、これまで窓口でしか受け付けていなかった保育園の申し込みや要介護認定申請などもオンラインで申請可能となるなど、普段忙しくされている方にとってはとても利便性の高いサービスといえるでしょう。

 

 他にも初回の設定が必要ではあるものの、生命保険料控除証明書、地震保険料控除証明書、株式の特定口座の年間取引報告書、住宅ローン控除関係、ふるさと納税、医療費控除、国民年金保険料、公的年金等の源泉徴収票が既にマイナポータル連携で一括取得ができるようになっており、今後は給与所得の源泉徴収票、iDeCo、小規模企業共済等掛金控除証明書の連携も予定されるなど、年末調整や確定申告の手続き上、さらなる利便性の向上が見込まれています。

(文責:関内本店 亀井久義)

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